FXに必要な証拠金対策
FXトレードでは、あらかじめFX会社へ証拠金を入金して、証拠金の額に応じて適切なレバレッジでトレードすることになります。ですので、極端に言えば証拠金1万円でもトレードを行うことが可能です。
そして、証拠金がどんどん増えていけばそれだけ取引可能な資金が増えていきますので、結果としてより多くの為替差益を上げることが可能になります。
ただ、負け続けると証拠金がゼロになるおそれもあります。ですが、ゼロになる前にFX会社がマージンコールやロスカットと呼ばれるアクションを取ることになりますので、証拠金は必ずしもゼロにはなりません。
マージンコールとは?
さっきの説明で「マージンコール」という用語が出てきました。
マージンコールとは、FXトレード会社が顧客に対して不足の証拠金を求めることをいいます。
FX会社のトレードシステムでは、あらかじめ決まった証拠金の基準(マージンコールレベル)になった場合に、自社の顧客の証拠金がある一定以下に減らないように、警告を出す機能が組み込まれています。
マージンコールを受けた顧客は定められた期日までに入金するかポジションを決済しなくてはなりません。
ですが、このマージンコール自体は、後述するロスカットとは異なって顧客に対する強制力はありません。マージンコールが来たから証拠金を必ず入金するという対応が必要なわけではありません。
ただし、マージンコールはロスカットへの入口になりますので、そのまま放置していれば必然的にロスカットに繋がりますので、出来る限り追加の証拠金を入れる必要があります。
マージンコールレベル
マージンコールレベルとは、マージンコールを出す基準となる証拠金の残高のことです。
マージンコールレベルは各FX会社によって異なっており、大抵は各社必要証拠金の50~70%前後に設定している場合が多いようです。
例えば、必要証拠金が200,000円の場合には、その50~70%となる100,000~140,000円以下に証拠金残高が達したら、マージンコールの警告が来ることになります。この基準とは異なったレベルでマージンコールを設定しているFX会社もありますので、より正確なマージンコールレベルは取引しているFX会社で必ず確認しましょう。
ロスカットとは?
さっきのマージンコールと同様に、FX会社では自社の顧客の証拠金があらかじめ設定した金額以下に減らないように、FX会社のトレードシステム内に自動的な損切り注文(ロスカット)を行う機能が組み込まれています。
そして、FX会社のシステムによりこのロスカットが決行されると、今まで保有していた全てのポジションが一斉に強制決済されて、保有していたポジションが全て無くなる事になります。
つまり、ロスカットが行われてしまうと、保有していたポジションもなくなってしまいます。通常、ロスカットが行われる時点では、証拠金追加が必要なくらい含み損が膨らんでいる状況です。含み損のほとんどが確定し、証拠金が底をつき、まさにFXトレードのどん底状態になってしまいます。
ですが、後述するロスカットレベルによっては、多少なりとも証拠金が残りますので、残った証拠金で再出発出来る可能性もあります。
ただ、時には突如とした大暴落や大暴騰などによって、FX会社のシステムでロスカットの処理が間に合わず証拠金以上の損失が出る可能性があります。ですので、証拠金がゼロにならないように、資金には余裕を持ったポジション管理が必要です。
ロスカットレベル
先程のマージンコールレベルと同様に、このロスカットレベルも各FX会社によって異なっており、大抵は各社必要証拠金の20~30%前後に設定している場合が多いようです。
例えば、必要証拠金が200,000円の場合には、証拠金残高が40,000~60,000円以下になったらロスカットされる事になります。ただ、これはあくまで大抵のFX会社になりますので、より正確なロスカットレベルの基準は取引しているFX会社でご確認下さい。この基準とはロスカットレベルが違うFX会社もありますので、正確なロスカットレベルは取引しているFX会社で必ず確認しましょう。